第40話「平助の旅立ち」

伊東甲子太郎ついに大暴れ?の回。伊東さんの部屋が妙に絢爛豪華…。あれはお正月仕様?そんな一時的なものにしては大掛かり過ぎる気がするけど、今までの伊東さんのシーンではあんな部屋使われてなかったと思うし、永倉さんも「伊東先生のもてなし、恐れ入った」みたいなこと言ってたし。やはり伊東先生のポケットマネーなのか。さすが。


伊東先生の人柄については作中永倉さんがすっかり解説してくれちゃったので、今更何を言うでもないんだけれど。志はある。信念もある。頭も切れる。結構時流をとらえている。んだけど、何か、何か肝心なところが抜けてるんだよねえ。あんな策を弄して永倉・斉藤を取り込めると判断しちゃうところとかさ。誠が無いという人格論ではなくて、ただ単に見極めが甘いというか。だからこそ、新選組に入隊という経緯を踏んじゃったんだろうけど。

  • しかし永倉さんはおっとこまえ。まっすぐ。見てて気持ちがいいねえ。「山南さんと約束したんだ」泣ける。
  • 平助。この人も素直でまっすぐで、好きだったのに…。「せめて相打ちに」このセリフが今後に生きないことを祈りたい気持ち。
  • 中村獅童は、うまい。堺雅人@山南さんと並んで、捨助役は彼の代表作となっておかしくないと思うんだけど、いかんせんあのキャラのせいで山南さんみたいな盛り上がりがないのがちょっと気の毒。といっても、本人は全然気にしてないと推察。視聴者にウザがられる、それこそが彼があの役を成功させた証ってなもんだ。
  • そして捨助の手を同時に振り払い、「多摩へ帰れ!」シンクロの局長・副長。こういう舞台的段取り大好き。
  • 踊りながら偵察・山崎さん。ほんとになんて仕事のできる男。
  • お幸さん…。あっさりと逝ってしまわれました。気がつけば局長がお線香あげてるし。なんてあっさり!それにしてもこのドラマ、男優は小劇場系注目俳優目白押しなのに、なぜ女優はあんなキャスティングなのか。もちろん鈴木京香とか鈴木砂羽とか(あら鈴木つながり…)田畑智子とか、いい女優さんもいるんだけど…。あ、はしのえみもまあまあ好き。…してみると、要するに優香と菊川怜が気に入らないということか??


次週は「観柳斎、転落」。観柳斎はね…。他の方のサイトで「あいつはどうでもいい!」みたいな感想結構見かけるけど、役に立たない上に小ずるい、本当の凡人だけにすごく怖いことになりそうで気が滅入ります。怖いって、観柳斎が何かやらかすという意味ではなく。山南さんや平助、源さんも「凡人」キーワードを背負ってる人だけど、彼らには誠があり、仲間があった。見ていてすがすがしい人たちだ(だった)。他、芹沢も新見も松原も河合も、見所ある、魅力ある人たちだった。でも観柳斎は、それこそどうでもいい、うさんくさい、むしろいなくなってせいせいするキャラクターとして描かれている。そんな彼が新選組から消える日というのは、ものすごく救いのない結末になりそうで。誰からも惜しまれない死。こんな怖いことって無いと思う。三谷さんがこれをどう扱うか、恐れながら次週を待つ。