第45回「源さん、死す」

源さんが敵の銃弾の嵐の中に取り残された周平をかばいにいくところで、あっけにとられつつ、まず泣く。そんな、そんなところに出て行っちゃうなんて、お父さん!必死の形相から目が離せない。


・・・と思った矢先にマトリックスー!別の意味であっけにとられて、正直少し冷めた。公式ページで演出さんが語っているように、時代劇でCG使っても別にいいとは思うけど、使い方というか、サジ加減が難しいのは肝に銘じるべきだとおもうなあ。


でもそのあとはね。みんなで源さんに寄り添って…もう滂沱ですよ。印象に残ったのは土方と斎藤。土方は、そんな、子どもみたいな泣き方!ヤマコー、ほんとこういうの上手だなあ。源さんって、土方の無二の理解者だったものね。唯一土方が正直になれる相手だったものね。


斎藤の大暴れはびっくりしました。薩長の兵士が彼には全然発砲しないのはなぜ?弾の補給が間に合わないから?それとも斎藤があっという間に至近距離に近づいてきたから?そんなことができるんだったらもっと早くやれよ、という気がしないでもなかったですが、源さんがあれだけ敵をひきつけたからできたことだったんだろう、きっと。


周平はほんとに・・・。ほんとに、つくづく、戦場に向いていないのだなあ。自分でもそれは分かっているのに、立場上、「戦える男」にならなければ存在を認めてもらえない。あまりに辛い。銃弾にさらされて走れない周平を見て、近藤も源さんも、真に周平のことを思うなら彼を武士にしたてようとするのは諦めるべきなのに…と思った。彼らは良かれと思って周平に「強くなれ」って言ってたんだろうけどね。


それにしても、銃と刀の圧倒的な威力の差。現代の私達から見れば当たり前のことだけれど、実際に刀一筋に生きてきた人たちにとってはとんでもない出来事だよなあ。


最後、源さんが近藤の下に現れる筋書きは、ちょっとやりすぎの観はあるけれど、素直に受け止められました。「もう死んだやつが泣くな」「ああそうか」って・・・(涙)。小林隆さんの人柄の説得力と、慎吾の力の抜けた芝居がうまく生きてた。


新選組、残すところあと4回・・・。週を追うごとに観るのが辛くなりますよ。