きみに読む物語

誘われて観に行きました。たぶん自分からはなかなか観に行かないであろうタイプの純愛映画。

でも意外と良かったです。主役カップル(若い時)も親しみの持てる美男美女ぶり。とにかく映像が綺麗で、見せ方が洗練されていると思う。まあ、裏を返せばストーリーに深みはないということになるのだけど、同じく純愛綺麗系『いま、会いにゆきます』よりも私はこちらのほうが好きだ。洋画だからごまかされているだけ??

あ、あと、もし未見でこれから観に行く方がいたら、いろいろな人が書いていますが、エンドロールで席を立つことをお勧めします。本編終了後、映画のハイライトとともにケミストリーによる映画コマーシャルが流れる(当然BGMはケミストリー)んですが、私としてはこれは完全に興醒め。別にケミストリーに恨みはないけど、あれは完全に製作側の失敗だと思うなあ。私が見たときは誰も席を立たなかったのでやむを得ず最後まで観ましたが…。


【ここから完全にネタバレです。未見の方ご注意!】















でもこれ、受け付けない人には全然ダメだと思う。ヒロイン・アリーの身勝手ぶりを、なんだかんだいってもキュートだと思えるかどうかがポイントでしょう。その点、おそらく男性よりは女性向けの映画なんだろう。「私もこんなふうに愛されたい」みたいな。

婚約後のアリーが、かつての恋人ノアの元を訪れて関係を持った後。「やっぱり私は婚約者を裏切れない、もう遅すぎる」みたいなことを言ってるシーン、そりゃノアじゃなくても「また振り出しかよ!」って叫ぶでしょう。とは言いつつノアも「君は結局どうしたいんだ、俺も婚約者も親も関係ない、君自身の気持ちを教えてくれ!」とか言っちゃって、優しすぎです。アリーももう17歳の小娘ではないんだし、やることやっといてそれはない。婚約者殿も、結局ノアを選んだアリーに対して罵りの言葉一つ無しです。もうアリーの一人勝ち。まあアリーはアリーで、結局のところいいとこのお嬢さんで、今まで自分の意志で何かを選ばせてもらったことなどなかったって環境があるんだろうし、人を裏切るっていうのはつらいことではあるけれど。でもやっぱりねえ、究極的には捨てる側より捨てられる側のほうが絶対つらいと思うよ。自分の意志ではどうしようもないんだもの。