第37回「薩長同盟締結!」

今日の内容は濃かった…。


まずは松原忠司の「壬生心中」。刺された瞬間、そしてその後の松原の顔が…。今まで2回、『新選組!』を見て泣きました。山南さんの回と、そして、今回。ほんとに切なくて、お初さんも責められないけど、でもそれはないよと思って…そんな時、↓のページを見て。
http://www3.nhk.or.jp/taiga/topic/people/f_people9.html
甲本雅裕という役者のファンに、いっぺんでなった。この人、すごい。


相変わらず内部分裂でごたごたしている新選組を尻目に、ついに薩長同盟締結。もうほんとに坂本竜馬、かっこいい、かっこよすぎる。


竜馬のセリフで多いのが「みんなバカじゃき!」「ガキじゃき!」というセリフ。そう、桂(改め木戸、ですね)も西郷ももちろん近藤も土方も、仇敵への反発を抑えられなかったり、大局を見通す目を持てなかったりしている。そして視聴者である私たちは、そんな彼らの弱さ情けなさを憂い、竜馬に共感したりしている。


でも、それは私たちに「視聴者」という神の立場が与えられているからできることだ。上の立場から、自分と全く関係のないもろもろの出来事を眺めている状態だからこんなに冷静でいられるだけだ。


もしも自分があの世界の中に放り込まれたら。竜馬はもちろん、木戸にも西郷にも、近藤にだってなれないのが現実だ。観柳斎にも、ひでちゃんにも、まさちゃんにもなれない。捨助にだってなれない。一番近いのは、ただ安穏とした暮らしだけを望んでいたのに、切腹する羽目になってしまった葛山武八郎だろうか。


私たちが生きているのは21世紀の世の中なのだから、そんなことを考えたところでせんのないことではある。でも、自分の今の暮らし、今の悩みを思ったときに、あまりに「バカじゃき!」「ガキじゃき!」なことをしていないかどうか。ちょっと考えてみなければならないと思った。近藤や土方や山南や、その他あの時代を懸命に生きようとした人たちを「情けない」と哀れむ前に。